デジタルトランスフォーメーション対応に向けて

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デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)対応に向けて
『あらゆる産業において、新たなデジタル技術を活用して新しいビジネス・モデルを創出し、柔軟に改変できる状態を実現することが求められている。しかし、何を如何になすべきかの見極めに苦労するとともに、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムも足かせとなっている。』
DXレポート~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~ 経済産業省2019年3月https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_03.pdf

既存業務システムの有効活用

不連続な業務システムを補完する作業がホワイトカラーの生産性を低下させていませんか。既存の業務アプリケーション(開発管理、設計管理、生産管理、販売管理、原価計算、財務会計など)は、それぞれの業務の最適化を目的として導入/構築されたため、システムをまたがった処理ができません。

調達業務や品質保証業務などで業務システムをまたがって状況を把握する際に画面を見比べ必要なデータをACCESSやCSVで抽出してまとめるといった作業が必要となる事でホワイトカラーの生産性を低下させていませんか。

ERPで業務システムを統合し、既存業務システムを再構築するには、多額の費用と期間が必要です。

そこで、用語としては手垢がついていますが、「企業内アプリケーション統合 EAI: Enterprise Application Integration」をお勧めします。EAIは、それぞれの業務システムをそのまま使い続けながら、自動的にコンピュータで処理とデータを連携させる仕組みです。

企業内アプリケーション統合(EAI)へ

左側の既存システムでは、業務システムから手作業で出力したCSVファイルを読み込んで画面を表示しています。業務システムに組み込むために連携ソフトを開発するにあたり中央と右側の2つの形態が考えられます。

図4

その度毎に連携ソフトを開発していては必要なソフトの数が n x m 個必要となり複雑なものになってしまいます。EAIでは、必要なソフトの数をn + m 個にする事が出来ます。将来の拡張にも関連する業務システム全てと繋ぎ直すのではなく、EAIと繋ぐ事で対応できます。

EAIでは、その中心に各業務独自の形式から標準形式に変換した標準データをデータウェアハウスとして置く事が重要です。標準データを基礎とする事で新たに必要となる業務向けの変換もシンプルなものにできます。

図5

EAIでは、データの連携をプログラムが自動的に実行するので、これまで画面一つ一つを見比べながらデータを整理していた業務から自動的に実行された結果を入手して判断や対処といった付加価値の高い作業に集中する業務に変り、生産性が高くなります。

鍵は国際標準データ形式

このとき、中央のデータは、企業独自のものがほとんどですが、国際標準データを検討されてはいかがでしょうか。
ここでのポイントは、企業内データの国際標準に準拠した標準化です。開発・設計・製造・販売・保守に関連した国際標準には、ISO 10303 Industrial automation systems and integration — Product data representation and exchange –そして会計データに関しては、XBRL GLやAICPAのADS: Audit Data StandardそしてISO 21378 Audit Data Collectionがあります。
以降の投稿でより具体的に紹介してゆきます。

 


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