XBRL GL タクソノミ 2025: タプルおよび 構造化CSV(xBRL-CSV)形式の両対応

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本ドキュメントは、従来のタプルベースのタクソノミと、最新の xBRL-CSV 次元形式の両方に対応した改訂版 XBRL GL タクソノミの準備と検証プロセスについて説明します。最終成果物は ZIP ファイル gl2025-04-12.zip にパッケージされています。

1. 概要

この改訂タクソノミは、解析、変換、検証という構造化されたプロセスを通じて生成されます。本ディレクトリには、従来のパレット(タプル)タクソノミと、次世代 xBRL-CSV 次元タクソノミの両方をサポートする改訂版 XBRL GL タクソノミが含まれています。

2. ワークフロープロセス

この更新されたタクソノミは、Python スクリプト群を用いたワークフローを通じて生成されました。このワークフローにより、スキーマとインスタンスドキュメントの両方の生成と検証が可能になります。

3. 作業手順

  1. 2016 年 PWD 版のパレットタクソノミをコピー

  2. xBRLGL_ParseTaxonomy.py でタクソノミを解析し、論理階層モデル(LHM)CSV を生成

  3. xBRLGL_TaxonomyGenerator.py により、以下のスキーマファイルを生成:

    • gl-plt-all-2025-12-01.xsd: タプルベースの従来形式

    • gl-plt-oim-2025-12-01.xsd: xBRL-CSV 次元形式

  4. ids/ ディレクトリのサンプルインスタンスを更新し、新しい gl-plt-all-2025-12-01.xsd を参照するように変更。XMLSpy および Arelle で妥当性検証を実施

  5. xBRLGL_StructuredCSV.py を用いて、上記インスタンスから構造化 CSV + JSON メタ情報を生成

  6. 最終的な CSV + JSON ファイルを Arelle の OIM プラグインで検証

4. ディレクトリ構造

gl2025-04-12/
├── bus/
├── cor/
├── ehm/
├── ids/
│   ├── 1-GL-Generic-simple-context.xml
│   ├── Vendor_Invoices.xml
│   └── ...
├── muc/
├── OIM/
│   ├── 1-GL-Generic-simple-context.csv
│   ├── Vendor_Invoices.csv
│   └── ...
├── plt/
│   ├── gl-plt-all-2025-12-01.xsd
│   ├── gl-plt-oim-2025-12-01.xsd
│   └── ...
├── run_with_parameter.bat
├── test_run.bat
└── xbrl-gl_skeleton.csv

5. 手順の詳細

5.1. 1. パレットタクソノミ(2016年)をコピー

公式の 2016 年版 XBRL GL タクソノミをベースとしてコピーします。

タクソノミ構成図

5.2. 2. タクソノミを解析

# xBRL-GL_ParseTaxonomy.py
# 論理階層モデルとメタデータを抽出

出力:
XBRL_GL_Structure.csv: 意味モデルと構造情報を保持

論理階層モデル

5.3. 3. 改訂タクソノミの生成

# xBRLGL_TaxonomyGenerator.py
# 出力:
#  - gl-plt-all-2025-12-01.xsd(タプル形式)
#  - gl-plt-oim-2025-12-01.xsd(次元形式)
フォルダ構造
次元定義リンクベース

5.4. 4. スキーマとインスタンスの検証

  • ids/ 配下の XML インスタンスを更新し、gl-plt-all-2025-12-01.xsd を参照

  • XMLSpy および Arelle で妥当性検証を実施

インスタンス例
Note
スキーマ参照の定義例:
<xbrli:xbrl
  xmlns:xbrli="http://www.xbrl.org/2003/instance"
  xmlns:gl-cor="http://www.xbrl.org/int/gl/cor/2025-12-01"
  ...
  xsi:schemaLocation="http://www.xbrl.org/int/gl/plt/2025-12-01 ../plt/gl-plt-all-2025-12-01.xsd">

5.5. 5. xBRL-CSV への変換

# xBRLGL_StructuredCSV.py
# XBRL GL XML を CSV + JSON に変換
python xBRLGL_StructuredCSV.py \
  -i gl/ids/Vendor_Invoices.xml \
  -n 2025-12-01 \
  -s XBRL_GL_Structure.csv \
  -o gl/OIM/Vendor_Invoices.csv \
  -e utf-8-sig -v -d

出力:
Vendor_Invoices.csv
Vendor_Invoices.json

5.6. 6. xBRL-CSV の検証

Vendor Invoice CSV

6. スクリプト一覧

6.1. xBRL-GL_ParseTaxonomy.py

  • スキーマを解析して意味モデル(LHM)を出力

6.2. xBRLGL_TaxonomyGenerator.py

  • LHM CSV を元に、タプル・次元形式のタクソノミを出力

6.3. xBRLGL_StructuredCSV.py

  • XBRL GL XML インスタンスを tidy な CSV + JSON に変換

Invoice

6.4. run_with_parameter.bat

  • 引数指定で xBRL-CSV をバッチ実行するラッパー

6.5. test_run.bat

  • テスト用の固定入力スクリプト

7. gl2025-04-12.zip に含まれるファイル

  • gl-plt-all-2025-12-01.xsd: 従来型 XBRL GL スキーマ

  • gl-plt-oim-2025-12-01.xsd: 次元形式 xBRL-CSV 対応スキーマ

  • ids/: サンプル XML インスタンス

  • OIM/: xBRL-CSV 出力(CSV + JSON)

  • バッチスクリプトと構造定義ファイル

8. 結論

このタクソノミは、従来のタプル形式と最新の xBRL-CSV 形式の両方に対応し、会計データの柔軟な表現と交換を可能にします。すべてのスクリプトと変換処理は ISO/IEC や XBRL GL プロファイルと整合しています。

9. ダウンロード

作成されたタクソノミとインスタンスを含む成果物は、以下のリンクからダウンロード可能です:

アーカイブには次が含まれます:

  • 改訂されたスキーマ(gl-plt-all-2025-12-01.xsdgl-plt-oim-2025-12-01.xsd

  • サンプル XML インスタンス(ids/

  • xBRL-CSV 出力(CSV + JSON)(OIM/

  • 補助構造ファイル、バッチスクリプト


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