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持福寺本堂内陣下り壁画
開眼供養会
令和7年3月10日開眼供養会が檀家さんを交えて行われました。
奉納者挨拶・説明
令和元年九月の甚大な房総半島台風は、私の住む横浜の高台にも 屋根や植木鉢が吹き飛ばされた記憶が残ります。
それから、持福寺がコロナ禍や欧州の戦争の中、檀家さんや多くの人々による尽力で 新築再建されたことを住職よりお聞きし、承知しておりました。
40年ほど前、日本画家の畠中光亨先生をリーダーに、インド チベット ラダック(標高3500m)密教美術 壁画の調査に同行させて頂きました。
この度、真言密教のご縁を深く感じました。私も、いつか どこかの寺院に飾る絵を描きたいと ずっと願っていましたので 奉納する絵を申し出ました。
持福寺の内陣の下り壁は、外陣との結界に位置します。北に本尊がまつられ、東南西の下り壁(立幅43cm×全体の長さ8m25cm)は、帯のようにつながる絵になっています。
左右から 天女が飛天し、正面で満開の蓮の花がいちめんに咲いています。
満開の花には力が籠り「咲きほこる蓮華」
天女が雲に乗り 空から花を撒き清める「雲乗散華」
天女に横笛を持たせ 雅楽が聴こえてくる「龍笛を奏でる天女」
全体の群青色は 空を現わしています。
この下り壁画は 板に絵を書き、神社仏閣の格子の天井画と同じ方法。木に絵の具の水分が吸収していく様子は、和紙とは違い 驚きと面白さで制作できました。
奉納させていただき 心より感謝申し上げます。
日本画家 三分一日出美拝
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